プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

2021-01-01から1年間の記事一覧

日経新聞・NIKKEI STYLEに「冷え症」の健康コラムを書きました。

日本では女性の半数以上が冷え症の悩みを持っているとか。でも、西洋医学では「冷え症」という診断項目はありません。そこで漢方専門医に冷え症治療について聞いてみました。 style.nikkei.com

稲垣栄洋「生き物の死にざま」を読んだよ。

生き物の死にざま 作者:稲垣 栄洋 草思社 Amazon 30種類の動物の「死にざま」を、雑草生態学の専門家である著者がそこはかとないペーソスを秘めた文章で淡々と叙述していくサイエンス・ノンフィクション。単行本発行時から気になっていた本だが、早々に文庫…

稲垣栄洋「生き物の死にざま」を読んだよ。

生き物の死にざま 作者:稲垣 栄洋 草思社 Amazon 30種類の動物の「死にざま」を、雑草生態学の専門家である著者がそこはかとないペーソスを秘めた文章で淡々と叙述していくサイエンス・ノンフィクション。単行本発行時から気になっていた本だが、早々に文庫…

NHK土曜時代劇『明治開化 新十郎探偵帖』雑感

明治開化安吾捕物帖 | 坂口 安吾 | 日本の小説・文芸 | Kindleストア | Amazon NHK総合土曜日夕方の今となっては貴重な時代劇枠で「明治開化 新十郎探偵帖」というドラマをやっていて、わりと楽しみに見ている。すぐにこのドラマが坂口安吾「明治開化 安吾捕…

久しぶりに見た大型悪(?)夢

今朝方、久々に寝起き前の大型悪夢を見た。悪夢だが、面白すぎる。 ================================= なにかの打ち上げ宴会のために、昭和元禄っぽい古臭い温泉ホテルに皆(会社か?仕事仲間か?趣味の仲間か?…よくわか…

『関白秀次の切腹』(矢部健太郎著)を読む。

帯にセンセーショナルなキャッチコピーが踊るが、本書に書かれているのは、織豊期研究の第一人者の著者による厳密な史料批判に基づいた従来の解釈を覆す新説だ。 歴史研究の結果、戦国のヒーローたちも歴史小説などで定着したかつてのイメージが徐々に薄れて…

パトリシア・ハイスミス讃

以前、友人二人と居酒屋で好きな小説の話をしていて、「現実の世の中でなかなかハッピーになれないから、小説ぐらいはハッピーエンドでありたいよね」みたいなことを私以外の二人で同意しているのを聞きながら、(そういう考え方もあるのか…)と考えさせられ…

日本経済新聞に「ぼうこう炎」について書きました。

www.nikkei.com

日本経済新聞にオンラインで触れる職人技について書きました。

本日の日経夕刊にこんなコラム記事を書きました。掲載は夕刊。web版では登録すれば無料で全文読めます。記事で取り上げた土屋鞄では大人用ランドセルも作っており、いま自転車通勤者に人気だそうです。ちょっと欲しい。 www.nikkei.com

「藤原仲麻呂」(中公新書)と「明治十四年の政変」(インターナショナル新書)を読んだ。

忙しい合間、時には仕事から逃避して古代史と近代史の新書を並行して読んだ。「明治十四年の政変」は仕事のため借用した本だが興味あるテーマだったので、別に自分で購入した。憲法制定や議会開設の考え方の違いから、伊藤博文らよって参議の大隈重信が明治…

日本経済新聞に音楽と釣りのオンラインレッスンについて書きました。

www.nikkei.com

日本経済新聞にかかりつけ医の探し方について書きました。

style.nikkei.com

ちくま文庫『楠勝平コレクションーー山岸凉子と読む』を読んだ。

楠勝平コレクション ――山岸凉子と読む (ちくま文庫) 先週末に出先の近くの本屋を覗いて手に取った『楠勝平コレクション』を読んだ。楠勝平は1960年代後半から70年代初頭にかけて主に『ガロ』を舞台に作品を発表していたマンガ家で、1974年に30歳で病死してい…

「決定版 大東亜戦争(上 下)」を読む

決定版 大東亜戦争(上下)合本版(新潮新書) 今月に入ってから読んでいる新刊「決定版 大東亜戦争」。敗戦後、じつに76年を経て日本人がイデオロギーを排して自らの戦争を検証した1冊(上下だから2冊か)で、書名通りの力もこもった叙述に圧倒される。日本…

日曜日の午前中、ブレヒト『三文オペラ』を読む。

三文オペラ (光文社古典新訳文庫) 東京五輪のおかげでテレビを見なくなったので、積読を鋭意処理中。今日の午前中は学生時代に確か千田是也訳を読んで以来の『三文オペラ』。新訳はとてもこなれていて、このまま舞台で使えそう…と思ったら、あとがきに新国立…

『アーバン・アウトドア・ライフ 』芦沢一洋 を読んでみた。

アーバン・アウトドア・ライフ (中公文庫) 日本に「アウトドア」という概念を持ち込んだ人物の一人といわれている芦沢一洋。僕がフライフィッシングを始めた当時、専門誌の「フライフィッシャー」や「アングリング」といった雑誌に連載を持ち、雑誌の中でも…

読後1年近くを経てフローベール『三つの物語』の感想を記す

三つの物語 (光文社古典新訳文庫) フローベールの代表作と言えば誰しも『マダム・ボヴァリー』『感情教育』といった長編小説をあげるだろう。ところが本書の帯には「フローベールの最高傑作」と書かれており、昨年の今頃、思わずほうっと思って手に取った。…

今月、亡父の旧著が復刊される。

興亡――電力をめぐる政治と経済 今月、亡父の旧著が復刊される。先日、出版社の社長さんが刷り上がった本を直接届けてくれた。色校正で見ていたから驚きはなかったが、特色の鈍い「金」のタイポグラフィーと黒部ダムのモノクロ写真を使った素晴らしい装丁デザ…

今日の日経夕刊に100円ショップで増殖中のキャンプグッズについて書きました。

www.nikkei.com

数十年も気になっていた「ハーメルンの笛吹き男」(阿部謹也著・ちくま文庫)を読んだ。

ハーメルンの笛吹き男 ――伝説とその世界 (ちくま文庫) 数十年読もうと思ってそのままになっている本というのが何冊かある。本書はそのうちの1冊だった。先月、最寄りの書店にNHKのラジオ英会話テキストを買いに行った時、棚に見つけて一緒に購入した。最初に…

「一度きりの大泉の話」萩尾望都 を一気読みした。

一度きりの大泉の話 読み始めたら、やめられなくて引き込まれるように読んで、結局一晩で12万字を読み終えてしまった。おかげで今日は寝不足である。しかし、決して読みやすい本ではない。 かつて新人時代の萩尾望都と竹宮恵子が練馬区大泉で同居生活を送り…

日本経済新聞に「眼精疲労」の健康コラムを書きました。

新聞掲載は4月17日(土)の朝刊別刷「NIKKEI プラス1」でした。 style.nikkei.com

『百人一首の正体』 (角川ソフィア文庫) を読んだよ。

百人一首の正体 (角川ソフィア文庫) コロナ禍で物思いにふけることが多くなったせいか、最近、古代~中世までの短歌が気になっている。で、仕事の合間に百人一首や勅撰集をぱらぱら眺めることになるのだが、学生時代と違って勉強ではないので、気楽に鑑賞で…

妹の誕生日

youtu.be そうだ! 今日は妹の誕生日であった。生まれたのは東京五輪があった1964年。出産を控えて僕は兵庫県西宮市の母の実家に預けられた。その往路はまだ新幹線がなかったので東海道本線特急「こだま」であった。まだ2歳半だったけど、当時のことは断片的…

妹の誕生日

youtu.be そうだ! 今日は妹の誕生日であった。生まれたのは東京五輪があった1964年。出産を控えて僕は兵庫県西宮市の母の実家に預けられた。その往路はまだ新幹線がなかったので東海道本線特急「こだま」であった。まだ2歳半だったけど、当時のことは断片的…

@stayhome お一人様セッション~ The Beatles 「ノルウェイの森(Norwegian Wood)」

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ステイホーム 一人セッション Shoking Blue『Venus』

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日本経済新聞2/13掲載「寒い季節の紫外線、油断しない」

日経新聞に冬の紫外線に関する健康記事を書きました。 しかしNIKKEI STYLE転載時の見出し「肌の対策にビタミンD」はちょっと誤解を受けそう。本文でお確かめください。 style.nikkei.com

『その女、ジルバ』はやはり原作も素晴らしい!

その女、ジルバ(1) (ビッグコミックス) 各方面から大絶賛のTVドラマ『その女、ジルバ』ですが、原作マンガを読みました。こちらも素晴らしい。決してうまい絵ではないですが、不思議な柔らかさとそれでいて感情表現の鋭さがあり、台詞回しも上手。全5巻し…

カズオ・イシグロ新作の前に前作をおさらいした。

忘れられた巨人 まもなくカズオ・イシグロの新作、ノーベル文学賞受賞第一作『クララとお日さま』が世界同時発売される。今回は子どもの遊び相手となるAIロボットが主人公だという。いやまったく、またもや読者の期待をはぐらかし、意表を突くスタンスは創作…