プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

星が見えない夜の地下鉄車内の魔女

窓の外を見ていると、いろんな場面が目に映る。 窓の外を見ていると、いろんな人が生きている。 でもなんかおかしい。どうにもヘンだ。 ちょっとしたことでも見逃すな。 ちょっとしたことでも見逃しちゃダメ。 どんなにつまらないことでも見逃さないように。…

人間は考える葦、かもしれない。

二つの似寄った顔は、いずれも別々では人を笑わせはしないが、一緒にならぶと、その相似によって人を笑わせる。 (パスカル『パンセ』第2綴「空虚」 松浪信三郎訳 より) 講談社文庫版『パンセ』をおよそ30年ぶりに手に取ったら、上記引用文のあるページに…

太宰治から村上春樹へ

『本の雑誌』最新号(390号)の特集が太宰治だというので早速購入した。特集内容は以下の通り。じつに素晴らしい! ■特集:「太宰治は本当に人間失格なのか?」 対談/ダメ人間作家コンテスト! 西村賢太vs坪内祐三 コラム/編集者某が明かす作家借金伝説! …

あるロシア人女医の思い出

美味しいロシア料理を食べながら、思いを馳せたのはうちの近所にある病院の創立者・故武谷ピニロピ先生の病院だ。この奇妙な名前の女医さんは、僕の小中学校時代、眼科の校医であった。ちょっとおっかない外人の婆さんという印象があるが、今となっては懐か…