プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

TV

NHK土曜時代劇『明治開化 新十郎探偵帖』雑感

明治開化安吾捕物帖 | 坂口 安吾 | 日本の小説・文芸 | Kindleストア | Amazon NHK総合土曜日夕方の今となっては貴重な時代劇枠で「明治開化 新十郎探偵帖」というドラマをやっていて、わりと楽しみに見ている。すぐにこのドラマが坂口安吾「明治開化 安吾捕…

『その女、ジルバ』はやはり原作も素晴らしい!

その女、ジルバ(1) (ビッグコミックス) 各方面から大絶賛のTVドラマ『その女、ジルバ』ですが、原作マンガを読みました。こちらも素晴らしい。決してうまい絵ではないですが、不思議な柔らかさとそれでいて感情表現の鋭さがあり、台詞回しも上手。全5巻し…

志村けんの死が意外となんだかボディーブロー

志村けん(敬称略)の死はある程度予期していたので、特に意外ではなかった。 新型コロナウイルスによる肺炎で入院し、人工呼吸器を付けられている…と聞いた時点で死ぬ確立は高いなと思った。ヘビースモーカーだったし(四年前に肺炎をきっかけにやめたらし…

「全裸監督」8月のファンタジー

8月の個人的ハイライトといえば、やはりNetflix「全裸監督」の公開だろう。これは実に良くできたドラマで、十分な資金と時間をかけて、そして何よりスポンサーや世間への過度な忖度さえなければ、日本でもこれだけのレベルのドラマを製作できるのだと、あら…

『だれがコマドリを殺したのか? 』を読んで、大阪万博の年にイーデン・フィルポッツと出会ったことを思い出す。

だれがコマドリを殺したのか? (創元推理文庫) イーデン・フィルポッツの名を知ったのは、1970年、大阪万博の年だった。僕は8月上旬に兵庫県伊丹市にある祖父母が同居する伯父の家に泊まって、一緒に来た父と大阪・吹田市千里丘陵にあった万博会場に3日間ほ…

アガサ・クリスティ『パディントン発4時50分』再々再読

パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 先週、僕が好きな『パディントン発4時50分』のテレビドラマが放映されていたので、それほど期待しないで見てみた。放映されたドラマは予想以上に酷いものだった。 この小説の名探偵はミス・マープル…

ウルトラセブンと玉川学園

先日仕事で玉川学園を訪れた。創立者自ら鍬を持って山と雑木林を切りひらいたというキャンパスは、最近では話題のテレビドラマ「やすらぎの郷」のロケ地にも使われており、多彩でユニークな造作の校舎と生い茂る雑木林の豊かな緑でちょっと散歩するのも楽し…

「クイズ・タイムショック」の田宮二郎のこと。

blogos.com いつも自分たちがいる場所に、一般の方が来た時のとまどいや、不慣れなことを、田宮二郎さんだったら、端正に、人間と人間として向き合って接せられたと思うのだけれども、いつしか、芸人さんは、「いじる」ことで笑いを成立させるようになった。…

時代劇大好き!

www.nhk.or.jp TV時代劇が絶滅寸前といわれる中、NHKが木曜時代劇の枠で良質なドラマ作りをしていることは非常に頼もしい。 この正月には、僕が好きだったシリーズ『吉原裏同心』の特番“ 新春吉原の大火” が放映され、とてもうれしかった。木曜時代劇のいい…