プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

2022-01-01から1年間の記事一覧

今年最後の読書:『JAMJAM日記』(殿山泰司)

JAMJAM日記 (ちくま文庫) 「ほとんどの日本国民同様、おれも気が付いた時には、殿山さんの顔を知っていた」と本書の巻末解説で山下洋輔が書いている。山下よりずっと年下の私も同じである。物心ついた時には殿山さんの顔を知っていた。子供の心に深く…

『無想庵物語』(山本夏彦著)を読んだ。

無想庵物語 (中公文庫 や 19-19) 《芥川・谷崎に勝る博識で「日本のアナトール・フランス」と呼ばれ、文学的成功を願いながらも、無軌道な生活の末に失敗した作家、武林無想庵。その親友山本露葉の息子として、若き日にパリで生活を共にした著者、山本夏彦。…

西荻でル・クレジオの短編集と約40年ぶりに再会する。

〝金曜日に仕事で出かけた西荻で、駅近くの古本屋を覗いたらル・クレジオの短編集『ロンド その他の三面記事』の単行本を見つけて、懐かしさのあまり思わず買ってしまった。〟

西荻でル・クレジオの短編集と約40年ぶりに再会する。

〝金曜日に仕事で出かけた西荻で、駅近くの古本屋を覗いたらル・クレジオの短編集『ロンド その他の三面記事』の単行本を見つけて、懐かしさのあまり思わず買ってしまった。〟

日本経済新聞にフライフィッシングのコラム記事を書きました

www.nikkei.com

詩人のなりそこね

子どもの頃からなりたいものはたくさんあった。しかし、どれも非現実的な職業ばかりだったし、移り気だったので何かを目指して頑張るという経験には乏しかった。 幼稚園年長組だった頃、お絵かき用のスケッチブックを買ってもらった。表紙にはヨーロッパの古…

日本経済新聞に虫刺されに関するコラム記事を書きました

style.nikkei.com

「ニック・アダムスのように」を探して

1982年、このアルバムの発売直後に「ロッキン・オン」で松村雄策が賞賛の記事を書いた。それを読んで僕はまず貸しレコード屋に走って、借りたレコードをカセットに録音して何度も何度も聞いた。カセットがヘロヘロになったころ、レコードを買って何度も何度…

ついに会えなかった福永武彦教授

突如として、福永武彦マイブームがやってきた。 きっかけは、仕事で知り合った女性から自作の句集が送られてきたことである。その本の「序」を読んでみると、彼女の父親は石田波郷の信奉者で、彼女自身も波郷の句を愛好し、彼が入院した清瀬の東京療養所跡を…

安部公房の“遺作”である『カンガルー・ノート』を読了

安部公房の“遺作”である『カンガルー・ノート』を読了。 読めばわかるが、本作は作者が自らの寿命を意識しつつ「性=生」と「死」の問題をモチーフとする中編である。大きな特色としては安部作品のなかでも特筆すべき「軽妙」さだろう。脛から生えてくるかい…

日本経済新聞に「乗り物酔い」対策、予防、克服に関するコラムを書きました。

style.nikkei.com

僕らの街に(またも)モスバーガーがやってきた。

西武池袋線「清瀬駅」北口にある西友清瀬店1階にモスバーガーが6月10日オープン! 僕はこのように看板が掲げられる前、外装工事が始まってすぐに気付いていたので、FBの地域コミュニティページに投稿したら「これでモスを食べるために秋津や東所沢まで足を伸…

『ZAPPA』観てきたよ。

www.youtube.com フランク・ザッパのドキュメンタリー『ZAPPA』を観た。オープニングはビロード革命後、ソ連軍が撤退したチェコで大観衆に迎えられたライブのシーン、なんてタイムリーなんだろう。当時のチェコではザッパとはロックそのものであり、自由の象…

人生100年時代「歩く力」を向上させるサービスや商品を紹介する記事を書きました。

www.nikkei.com 先月書いた記事です。

Rover Mini Cooper

しばらくこんなクルマに乗ることになったので記念撮影。1300cc、キャブレター、マニュアルシフト。

日本経済新聞/NIKKEI STYLEにドライアイに関する健康コラムが掲載されました。

新聞紙面では2月26日(土)付けで別刷りNIKKEプラスワンに掲載。NIKKEISTYLEは本日早朝より公開されました。 style.nikkei.com

春来たりなば…

フライの雑誌 124(2022春号): 特集◉3、4、5月は春祭り 北海道から沖縄まで、毎年楽しみな春の釣りとそのとき使うフライ|『イワナをもっと増やしたい!』から15年 中村智幸さんインタビュー|島崎憲司郎さんのスタジオから 3、4、5月に欠かせない釣りと、その時…

日経にコロナ禍でも盛況の『ヌン活』について書きました。

www.nikkei.comNUNNKAT

「モンテ・クリスト伯」から「成城だより」。そして「大岡さん」と「大谷さん」

成城だより 上 (講談社文芸文庫) 昨夏に義弟が新型コロナウイルス感染症で亡くなって、諸行無常な気分に陥りながら手に取ったのは、学生時代に読んだ「モンテ・クリスト伯」だった。かつてと異なる訳者だったが、良い訳文だと感じた。そしてこの小説はほんと…