プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『コンビニ人間』を読んだよ。

『コンビニ人間』が掲載された文藝春秋2016年9月特別号。読書のBGMはKISS「DESTROYER」だ! 『コンビニ人間』読了。いやホントにこれは面白い小説だ。久々に(たぶん村上春樹『羊をめぐる冒険』以来)日本人が書いた純文学小説を読んで、心から「面白い」と…

「シドと白昼夢」

www.youtube.com 昔 描いた夢で あたしは別の人間でジャニス・イアンを自らと思い込んでいた現実には本物が居ると理解っていた(椎名林檎「シドと白昼夢」) 加山雄三からマーク・ボラン、デビッド・ボウイ、ジョン・レノン、 さらに、芥川龍之介、太宰治、…

靖国と天皇の「うれひ」

忘れめや 戦の庭に たふれしは 暮らしささへし をのこなりしを (昭和37年 昭和天皇御製) 忘れることができようか 戦争で死んでいったのは、家庭を支えた男たちであったことを…と詠んだ昭和天皇。 今からちょうど10年前の夏、A級戦犯が靖国神社に合祀され…

小林秀雄・岡潔『人間の建設』を読んだ。

●人間の建設 (新潮文庫) 小林 秀雄 /岡 潔 (著)先日の土曜日、ふらっと本屋に出かけた際、「新潮文庫の100冊」の中に、この『人間の建設』が入っているのを見て、「ほうっ!」と思い店頭で手にとって冒頭をぱらぱらっとめくってみた。オープニングはこうだ…

男はつらいよ!

おかしな男 渥美清 (ちくま文庫) 1961年の夏、小さな雑誌の編集長をしながらテレビやラジオに出ていたぼくはNHKのドラマで全国区の人気者になりつつあった渥美清と初めて会った。芝居や映画をよく観る勉強家であり、見巧者の彼と喜劇マニアのぼくは親しく話…