プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

世相

今年最後の読書:『JAMJAM日記』(殿山泰司)

JAMJAM日記 (ちくま文庫) 「ほとんどの日本国民同様、おれも気が付いた時には、殿山さんの顔を知っていた」と本書の巻末解説で山下洋輔が書いている。山下よりずっと年下の私も同じである。物心ついた時には殿山さんの顔を知っていた。子供の心に深く…

『ZAPPA』観てきたよ。

www.youtube.com フランク・ザッパのドキュメンタリー『ZAPPA』を観た。オープニングはビロード革命後、ソ連軍が撤退したチェコで大観衆に迎えられたライブのシーン、なんてタイムリーなんだろう。当時のチェコではザッパとはロックそのものであり、自由の象…

日本経済新聞にオンラインで触れる職人技について書きました。

本日の日経夕刊にこんなコラム記事を書きました。掲載は夕刊。web版では登録すれば無料で全文読めます。記事で取り上げた土屋鞄では大人用ランドセルも作っており、いま自転車通勤者に人気だそうです。ちょっと欲しい。 www.nikkei.com

日本経済新聞に音楽と釣りのオンラインレッスンについて書きました。

www.nikkei.com

『百人一首の正体』 (角川ソフィア文庫) を読んだよ。

百人一首の正体 (角川ソフィア文庫) コロナ禍で物思いにふけることが多くなったせいか、最近、古代~中世までの短歌が気になっている。で、仕事の合間に百人一首や勅撰集をぱらぱら眺めることになるのだが、学生時代と違って勉強ではないので、気楽に鑑賞で…

妹の誕生日

youtu.be そうだ! 今日は妹の誕生日であった。生まれたのは東京五輪があった1964年。出産を控えて僕は兵庫県西宮市の母の実家に預けられた。その往路はまだ新幹線がなかったので東海道本線特急「こだま」であった。まだ2歳半だったけど、当時のことは断片的…

「戸笠池」の思い出

コロナ第3波のニュースが喧しいが、今月はライター取材の仕事が完全復調気味で10数本も入ってしまった。気晴らしに近所の川で釣りをする時間もなかなか作れない。 鬱々としながら、仕事中に検索して見つけたのが「戸笠池」。ぼくが小学生の時に住んでいた名…

11/7日本経済新聞に「コロナ禍 茶道で心癒やす」を書きました。

鎌倉が本拠の茶道宗偏流と浅草の茶室Ryokanさんに取材協力いただきました。ありがとうございます。 www.nikkei.com

『日本史探訪』を探して

NHK総合で1970年代に放送された「日本史探訪」をご存じだろうか? 現在でも同局では日本史をテーマにしたレギュラー番組を放映しているが、それはかなり啓蒙的な、初学者向けの入門編といったつくりになっている。しかし、この「日本史探訪」というのは、基…

小物釣り、都会でも楽しく ハゼやオイカワ…近くの川へ(日本経済新聞7/25夕刊掲載)

もう1ヶ月経ってしまいましたが、日本経済新聞に都市近郊の釣りについて書きました。 r.nikkei.com

上質な道具で心豊かに 釣りやゲームに生きる職人技:日本経済新聞

昨日の日本経済新聞夕刊にStay homeな話題の記事を書きました。理美容鋏の世界的メーカーによるフライタイイング(毛鉤づくり)用のシザーズと九州・大川の家具屋さんがリリースしたゲーミングチェアについてです。取材は基本的にリモートで行いました。 www…

ファンサービスとしてのTHE BEATLES 『 From Me To You』

youtu.be 今でこそビートルズはポップミュージックの巨人だし、ロック音楽の開祖であり、ジョン・レノンは愛と平和の詩人だが、そもそも彼らはリバプールからポッと出のアイドルグループだったのだ。この曲など「ファンの女の子たち、僕たちのレコードを買っ…

本日の業務用BGM&免疫力を高める音楽

タイトル曲「HELP」はレノンがショービズの喧騒に嫌気がさしてあげた悲鳴だ。そんなネガティヴなモチーフを極上のポップサウンドに仕上げてしまうのが当時のビートルズのすごさだろう。世界中にHELPの悲鳴が鳴り響く今、見習いたい諧謔精神とクリエイティビ…

『終わりなき日常を生きろ』REVISITED 〜新型コロナウイルス・パンデミックに思う

終わりなき日常を生きろ ──オウム完全克服マニュアル (ちくま文庫) オウム事件直後に出版された『終わりなき日常を生きろ』は、1990年代に生きる「若者」の一つの断面を描いた社会学者・宮台真司の出世作だ。 輝ける未来もハルマゲドンも来ることはない、た…

日経に「隠れた個性派スイーツ探せ かわいくて春にぴったり」書きました。

緊急事態宣言下の厳しさの中、せめてお菓子の甘さを楽しみたい,,,,新聞掲載は3月28日(土)ですが、現在は下記NIKKEI STYLEでどなたでも読むことができます。 style.nikkei.com

こんなの書きました。ハイサワー特区やウイスキー祭 酒愛溢れる地元で乾杯 : NIKKEI STYLE

私が担当した2/1日経夕刊掲載記事が、NIKKEI STYLEに転載されてどなたでも読めるようになりました。今年の「秩父ウイスキー祭」は2/16に秩父神社などで開催されますが、試飲券チケットはすでに売り切れです。武蔵小山&西小山「ハイサワー特区」は年中無休で…

老人と子供のポルカ〜筒井康隆『老人の美学』とブレイディみかこ『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』雑感

筒井康隆『老人の美学』とブレイディみかこ『僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー』。年明け早々にこれら話題のベストセラー本2冊を読んでみた。 それぞれ同じ本を読んだ人とじっくり語り合いたくなる良書だが、老人と子供という人生の両端について書…

日経に「星空楽しむ「宙ガール」急増中」のコラム書きました。

12/7付日経夕刊に掲載された「宙(そら)ガール」の記事が、誰でも読めるNikkei Styleに転載されました。見出しは本紙よりこっちの方がマトモになって良かった(^^;) ちなみに一昨夜は「ふたご座流星群」がピークだったようですが、具合が悪くて観測できず..…

首里城炎上に思う。

"Photo by CEphoto, Uwe Aranas" 首里城は10年ほど前の沖縄出張の際に訪れた。再建とはいえ、往事の趣を伝える見事な建築と収蔵品でとても楽しめた。ただいちばん思い出に残っているのは、鎖之間で琉球の伝統菓子をいただいたこと。あの場所も燃えてしまった…

令和元年台風19号雑感

www.sankei.com 与党の責任者の一人である二階さんが「まずまず」とか人に聞こえるところで言ってはダメなんで、それはあやまったほうがいい。一方で伊勢湾台風(死者約4700)や狩野川台風(死者・行方不明1200以上)に比せられ、「100年に一度」の大雨を降…

涅槃からの声、あるいは類型的な彼ら

とうに涅槃をすぎて (徳間文庫) 世界は相変わらず19世紀である。だからいまだにダサイ小説が売れる。日本映画は相変わらずダサイ。マンガだってダサイ。インテリの悩みはここに尽きる──「どうして自分以外の人間はみんな類型的なんだろう?」 インテリが一…

『ヒトラーの時代-ドイツ国民はなぜ独裁者に熱狂したのか』(池内紀)雑感

ヒトラーの時代-ドイツ国民はなぜ独裁者に熱狂したのか (中公新書) 本書の著者である池内紀はフランツ・カフカやギュンター・グラスの翻訳で知られる独文学者で歴史の専門家ではない。これら20世紀文学を扱った文学者の宿題として「ヒトラーの時代」を書かね…

あいちトリエンナーレ騒動雑感

www.huffingtonpost.jp あいちトリエンナーレ「表現の不自由展 その後」をめぐる騒動に対する私の印象は「ダサい奴ら同士のコップの中の最高にダサい戦争」ということである。 日本における「表現の自由」について考える時、私が立ち返るのは、2015年、パリ…

日経夕刊に21世紀に伝える江戸の工芸品について書きました

www.nikkei.com 風鈴、三味線、紋章上絵…27日土曜日の日経夕刊に、江戸の伝統工芸を現代の智慧でよみがえらせる職人の方々について書きました。いずれも技にこだわりながらも、現代人である自分自身が楽しむことを重視しており、しかも自分たちの技を他人に伝…

5/18付日経夕刊に東京の個性派ホテルについて書きました。

style.nikkei.com 「Nikkei style」でどなたでも読めるようになりました。

ネコ・魚・夜景好き集まれ 検定きっかけにファン交流(日本経済新聞3/9夕刊)

3/9夕刊に掲載されたコラム記事がNIKKEI STYLEに転載され、どなたも読めるようになりました。 style.nikkei.com

梅原猛『海人と天皇 ~日本とは何か~』再読

先日亡くなった梅原猛は、イマジネーション豊かな古代史への視線で歴史のタブーに挑んできた。聖徳太子、柿本人麻呂の怨霊を古代史に持ち込んだその力業は歴史学的には問題が多いのだが、古代史の文脈にそれまでになかった視点を提供した偉業には違いない。…

橋本治が死んで、『蓮と刀』が残された。

蓮と刀 蓮と刀―どうして男は"男"をこわがるのか? 橋本 治/作品社 (1982/05) 橋本治の死に、ジョン・レノン、伊丹十三、デヴィッド・ボウイの死と同様に、重いボディーブローをくらったような気分でいる。何を書いたらいいのかわからないので、ほとんど自動…

日本経済新聞10/27夕刊オフナビに「中高年『エレキ愛』沸騰」を書いたよ。

先週土曜日の日本経済新聞夕刊に「中高年のエレキ愛」をテーマにしたコラム記事を書きました。 www.nikkei.com

ロックバーの「おもてなし」

日本経済新聞1月24日(土)の夕刊に、外国人が日本の「ロックバー」に関心を示しているという記事を書きました。 www.nikkei.com