プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

『文学こそ最高の教養である』 (光文社新書) を読んだ。

 

文学こそ最高の教養である (光文社新書)

 

光文社古典新訳文庫』がスタートした時、「光文社が古典? どうせ続かないだろうな....」なんて舐めていました。その後続々と刊行される素晴らしい新訳の数々に圧倒され、いまはとても申し訳なく思います。

この新訳シリーズを立ち上げた編集者である駒井稔氏が、紀伊国屋書店主催の公開講演会で、各作品の翻訳者14名の方々にそれぞれの作品の魅力や味わい方、翻訳の工夫と苦労などをインタビューしたのをまとめたのが本書です。あまりに面白くって今週は仕事の合間の頭休めとしても読んでいました。全体が「フランス文学の扉」「ドイツ文学の扉」「英米文学の扉」「ロシア文学の扉」「日本文学・アフリカ文学・ギリシア哲学の扉」にわかれているので、リージョナルな文学傾向みたいなものも胸に落ちる感じがあります。

8月21日、19時から『光文社新書『文学こそ最高の教養である』出版記念Zoom講演会  ゲスト:野崎歓×著者:駒井稔』が開催されたので参加した。野崎さんの口から駒井さんの新訳文庫に賭ける執念が語られ、駒井さんは役者の方々のキャラの濃さを楽しそうに語る。一読だけではない豊かな読書体験ができてとても楽しかった。

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