プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

ファンサービスとしてのTHE BEATLES 『 From Me To You』

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今でこそビートルズはポップミュージックの巨人だし、ロック音楽の開祖であり、ジョン・レノンは愛と平和の詩人だが、そもそも彼らはリバプールからポッと出のアイドルグループだったのだ。この曲など「ファンの女の子たち、僕たちのレコードを買ってくれてありがとう。僕(たち)からきみへ愛を贈ります」っていう露骨なファンサービスだ。「抱きしめたい」「プリーズ・プリーズ・ミー」なども同じで、AKBやジャニーズのファンサービスとコンセプトとしてはそれほど変わらない。しかし、ビートルズはあくまでそれを音楽的に実現した。彼らとしては実は女の子なんてどうでも良くて、音楽こそがすべてだったに違いない。その一徹さ、いわばオタクぶりが世界を変えたのである。