2016年のR.I.P.
子供っぽい純粋さと大人が作ったスターダムの間で呆然と立ち尽くし
鋼のような風にさらわれていったお前。
笑い者であり、異邦人であり、伝説であり、殉教者である
そんなお前だからこそ、さあ、輝くんだ!
(PINK FLOYD「Shine on You Crazy Diamond」拙訳)
Pink Floyd - Shine On You Crazy Diamond (Original Version) - YouTube
1月のデヴィッド・ボウイを皮切りに実に多くのRock Legendたちがお空のDiamondと化した2016年。焦る。後方部隊で戦っていたつもりが、気がつくといきなり砲弾が飛び交う最前線近くにいて呆然とする兵士…のような気分だ。
ビートルズもフーもピンク・フロイドも、すでにメンバーの半分しか生き残っていない。EL&PなんてPしかいない。しかしディランは今世紀も毎年ツアーに勤しみ、今年は何と飄々とした態度でノーベル文学賞を受賞してしまった。あるいはかつてドラッグでガタガタだったストーンズの面々が21世紀もすこぶる元気でニューアルバムも最高なのも気になるが、こちらがすべての厄をブライアン・ジョーンズがあの世に持って行ってしまったのだろう。
ボウイにせよ、キース・エマーソンににせよ、プリンスにせよ、レナード・コーエンにせよ、今年亡くなった面々はどうか安らかに・・・という言葉がもっとも似合わない Crazy Diamondであった。なんてことを思いながらラベルのボレロを口ずさむ年の瀬。
なお、上の写真は私的2016年新譜CDのベスト9だ。もちろん遺言のようなボウイのBlack Starが中心。死に方までかっこよすぎるぜ! コンチクショ〜!