プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

「アンナミラーズ」とぼく〜10年前の日記より〜

 

 

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ちょうど10年前の今日の日記を発掘して面白かったので公開。ややお下品です。

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昼過ぎに都心での打ち合わせを終えると、まだ昼飯を食べていないことに気づいた。独りである。すでにランチタイムというより、ティータイムに近い時間であった。地下鉄駅の近くにあったファミレス風の店舗に入ると、そこはかの「アンナミラーズ」。昨今話題のメイド喫茶の走りともいえるアメリカンレストランである。肉まん・あんまんの井村屋が経営母体のせいか、メイドコスプレ風のウエイトレスは、肉まん・あんまん2段重ねのような巨乳ぞろいであった。しかもメイド服がそのたわわなヤツを持ち上げ、強調するデザインになっている。私を案内してくれた娘は白のブラウスから青いブラがくっきりと透けて見えた。

 

巨乳に席に案内され、巨乳にオーダーをとられ、巨乳に料理を運んでもらい、巨乳にコーヒーのおかわりをいただき、巨乳に空いた皿を下げられながら、私は読みかけの『半七捕物帳』の続きに没頭しようとした。幽霊屋敷の見せ物小屋で年増が殺される話である。しかし、店側がどうやってイエローキャブ並みに巨乳ばかりを採用できるのか滅茶気になる。貧乳の娘は面接の場ですぐさま落とされるのだろうか。ふと目を本から上げると、カウンターのメニュー差しにメニューを挟もうとしていたウエイトレスがそれを取り落とし、しゃがんで拾おうとして、こちらに向けてパンチラな最中であった。ブラと同じ青である。

 

結論。「アンナミラーズ」は落ち着いて食事も休憩もできない。これなら疲れた主婦がウエイトレスをやっている郊外のファミレスやあか抜けない中国人留学生がカウンターの中にいる牛丼屋のほうがよっぽど和める。しかし、機会と気力があれば、またチャレンジしてみたい「アンナミラーズ」ではある。しかし、「ご主人様」とか言うメイド喫茶は金をもらっても行く気しないな。

 

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この日記の舞台となっているのは広尾駅近くにあった「アンナミラーズ」。入ったのはこの1回きりで、なんとその月の終わりに閉店してしまった。現在、「アンナミラーズ」は、高輪の1店舗のみが営業しているらしい。

Anna Miller's/アンナミラーズ