プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

opinion

8月15日はほんとうに〝終戦の日〟なのか?

社説|終戦記念日/英知結集して平和築く力に | 河北新報オンラインニュース (8月17日注:最初にリンクしたNHKの世論調査記事が削除されてしまったので、その記事に言及している河北新報の記事に差し替えました)中高年の人々は「最近の若者は終戦記念日も…

『騎士団長殺し』をめぐる冒険

「歴史の中には、そのまま暗闇の中に置いておった方がよろしいこともうんとある。正しい知識が人を豊かにするとは限らんぜ。客観が主観を凌駕するとは限らんぜ。事実が妄想を吹き消すとは限らんぜ」 (村上春樹『騎士団長殺し』〜 騎士団長の台詞より) 先…

戦争と貧困 〜山田参助『あれよ星屑』へのオマージュ

「貧困」が大きな社会問題となり、実際、奨学金や年金、生活保護などにおいてさまざまな制度的矛盾が露呈してしまっている。 現在55歳の僕が物心ついた頃は、まだ日本は貧しかった。目に見えて貧しかった。わが家はそれほど貧しくはなかったが、身近に貧困家…

『沈黙 ─サイレンス─ 』を見たよ。

……デウスと大日と混合した日本人はその時から我々の神を彼等流に屈折させ変化させ、そして別のものをつくりあげはじめたのだ。 言葉の混乱がなくなったあとも、この屈折と変化とはひそかに続けられ、お前がさっき口に出した布教がもっとも華やかな時でさえも…

アマチュアについて。

テレビ芸人で絵本作家もやっているという人が、ベストセラーになった自分の作品を電子版で無料にしたということで話題になっていた。 キングコング 西野 公式ブログ - お金の奴隷解放宣言。 - Powered by LINE 要は2000円もする自分の絵本を子どもが気軽に買…

「バーチャル天皇制」を提案する

天皇陛下の〝生前退位〟をめぐり、政府が設置した「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」(座長:今井敬・経団連名誉会長)が今月7日、専門家へのヒアリングを始めた。焦点となる退位の是非は、意見を述べた専門家5人のうち2人が賛成、2人が反対…

『魔太郎がくる!! 』の正義?

近頃、またしても「いじめ」問題で世間が喧しい。しかし、これはきわめて根深い、人類文明の古典的な問題であり、現代特有の問題としてクローズアップされている構図に少々違和感を覚える。 写真賞を受賞した作品に笑顔で写った数日後に自ら命を絶った青森の…

不毛地帯から。

ストーリーは難解で、テーマも稚拙な不毛な作家だったが、ヘミングウェイやフィッツジェラルドなど同年代の作家の中では言葉を武器として戦うことのできる数少ない作家だった。 (村上春樹『風の歌を聴け』) 今年も村上春樹氏のノーベル文学賞受賞がささや…

「塊」としてのビートルズ 〜映画『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』雑感 〜

www.youtube.com 映画『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK』公式サイト つい最近発売された「Live at Hollywood Bowl」の余韻に引きずられるように、先週、有楽町のミニシアターで『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』を観た。 1963…

外来種としての稲

生物とその環境は共進化を、生物の一つひとつの変化が環境の変化をひき起こす原因であると同時に結果でもあったというのが正しい進化観である。内と外とは確かに互いに浸透しあっており、生物はその相互作用の場であると同時に、その産物なのである。 (中略…

今上天皇「生前退位」で思ったこと。

昨夜、天皇陛下が生前退位の意向を示されたことで、日本国民は大きくどよめいた。当然だろう。日本国民の統合の象徴である天皇が、日本国の法律で定められていない、いわば掟破りを「意向」として示されたからだ。海外のメディアも軒並み大きなニュースとし…

私説・トンデモ日本古代史

『壬申の乱 (戦争の日本史) 』倉本 一宏 著 持統天皇を乱の首謀者とするユニークな「壬申の乱」像を描く。異論はないではないが、論証を含めなかなか注目すべき一説。面白い! ところで日本の建国はいつだろう 僕は日本という国ができたのは、壬申の乱によっ…

「それまでとは何もかもが違っていた」〜ビートルズ史観というもの

本日、6月9日はロックの日なんだそそうだ。 もちろんこんな語呂合わせは日本でしか通用しない茶番だし、だから何?ってなものである。 そもそも日本にロックなんてあるの?という立場もあり、私は比較的その立場に近い。 ではロックとは何かと言えば、 1950…

書く技術。〜清水幾太郎と本多勝一の文章読本をめぐって〜

話すことと書くこととの間には、大きな距たりがあるのです。だって、そうではありませんか。日本中──というより世界中の人間が朝から晩まで立派に(?)喋りまくっているのに、文章らしい文章が書ける人は、数えるほどしかいないのですから。(中略)文章を…

フィリピンの子供たち。

神さまの祝福がいつもきみにあるといい きみのねがいごとがすべて実現するといい きみがすることがいつも誰かのためになればいい 星までとどく階段をつくればいい そして、一段一段のぼっていき きみがいつまでも若ければいいのに いつまでも、いつまでも若…

ポール・マッカートニーのベスト盤発売に寄せて

ポール・マッカートニーがまたベストアルバムを出すそうだ。またと言っても前回出したのは2001年だから、すでに15年前か。 その「Wingspan」と名付けられたベストアルバムはウイングス限定だったので、1989年以降のソロ名義の楽曲は、今回がベストアルバム初…

時代劇大好き!

www.nhk.or.jp TV時代劇が絶滅寸前といわれる中、NHKが木曜時代劇の枠で良質なドラマ作りをしていることは非常に頼もしい。 この正月には、僕が好きだったシリーズ『吉原裏同心』の特番“ 新春吉原の大火” が放映され、とてもうれしかった。木曜時代劇のいい…

ヒットチャート嫌いだった私のオールタイムベスト20

10代の頃、ヒットチャートっていうのが大嫌いでした。 いや別に「音楽の商業主義を排す」….. なんていう子どもっぽいお題目を唱えるつもりはありません。 商業主義、大いに結構じゃないですか! 優れたミュージシャンはどんどん儲けるべきです。 むしろ60〜7…

Memento mori 〜墓を買った話〜

今夏は昨年9月に死んだ父の新盆である。パソコンのアーカイブを探ってたら、9年前に書いた文章が出てきた。父が墓を買った時の話である。懐かしいので 以下に再録。 先日、父親が自分が入る為の墓地を購入した。そこは自宅から徒歩で行ける浄土宗の寺院内に…

Memento mori 〜 死を憶(おも)え〜

www.youtube.com お盆で空いている電車に揺られながら、掌の中のぬくもりが消え去っていく。 デスクのパソコンのキーを叩きながら、遠くの方で起きている爆撃の音を聞いている。 私たちの中の宗教が、私たちをジェノサイドの崖っぷちに誘っていくのを 世代を…

夏空 〜 Summer's almost gone〜

そろそろ夏も終盤に差し掛かろうとしている。 私は、爽やかな夏空を見るたびにふと思い出すことがある。 小学校4年の時の朝礼。いつものようにS校長先生が、朝礼台に昇り、マイクロフォンの前に立ち、お話を始めようとしていた。綿飴のような白い雲がぽっか…

『フォーカスな人たち』井田真木子再読 〜悲しみの黒木香〜

今週のお題「読書の夏」 Amazon.co.jp: フォーカスな人たち (新潮文庫): 井田 真木子: 本 ところで“わたくし“は女性とは限らない。というより、あまりにも強烈な“わたくし“の前には性差など消し飛んでしまう。たとえば黒木香はまさにその典型だった。彼女は…

ふと『ラストサムライ--The Last Samurai--』(2003 米国)のことを思い出してしまった。

『ラストサムライ--The Last Samurai--』(2003 米国) 先日、TVニュースで映画のプロモーションのために来日したトム・クルーズが、新宿歌舞伎町で赤絨毯の上を笑顔を振りまき歩いている姿を見た。その風景が醸し出すユーモラスなぎこちなさから、ふと彼が…

飯尾憲士『自決—森近衛師団長斬殺事件』再読

Amazon.co.jp: 自決―森近衛師団長斬殺事件 (光人社NF文庫): 飯尾 憲士: 本 映画『日本のいちばん長い日』のリメイク版が話題だが、その重要エピソードである宮城事件における近衛師団長惨殺に残る謎を、犯人と師弟関係にあった “当事者”たる著者が徹底的に…

戦後70年らしい。

今年は戦後70年らしい。数字の切りが良ければ良いってもんでもなかろうに。この時期になればメディアは戦争に関する話題が増えてくる。今朝のNHKニュースで世論調査の結果「原爆投下日を7割が不正解」というニュースが流れていて、へえ、と思った。原爆が投…

昭和の人

私はヤマメの五寸、六寸以上のものを釣り上げると、必ず胸の動悸を覚るのだ。これはどういうわけのものだろう。ごとんごとんと胸が鳴る。胸の高鳴りである。大きなやつを釣りあげて魚籃に入れ、次の餌を差そうとしても興奮のため手を震えて餌が差せないのだ…

Aujourd'hui, dans l'histoire...(歴史の中へ)

THE BEATLES 人間、或る程度馬齢を重ねてくると自分の記憶が歴史になっていくやるせなさを味わう。白黒テレビとか、ビートルズとか、全共闘とか。僕は大学のフランス文学科というところを卒業したが、今はその名はない。「フランス語圏文化学科」というのだ…

Rock'n'roll

言葉ほど不確かなコミュニケーション手段はない、といったのはデビッド・ボウイだったか。俺の言うことを信じるな、自分の頭で考えろ、と言ったのはジョン・レノンだったか。ロック音楽を通して、この40年、言葉を相対化する術を学んだ。だからどうしたとい…

9年前の日記

9年前の明日(6/5)の日記を発掘した。今の自分より三割増しで悲観的な感じが興味深い。========================== コレデオシマイ 美しい友よコレデオシマイ たった一人の友よ(THE DOORS「THE END」) 村上世彰氏がインサイダ…

フライマンとしての初心にかえりたい。

フライフィッシングを始めた頃、何気に洋書(アメリカ)の入門書を買ってみた。今は亡き銀座のイエナ書店だったと思う。案の定、テクニカルな説明は、日本の入門書に比べて、ひじょうに丁寧に書かれており、輪っかになったナイロンリーダーを絡みなく解く方…

【The Times They Are a-Changin'】

写真上は25歳の時から昨年まで使っていたシステム手帳。今年から下の手帳に替えてみた。システム手帳を使っていたのは、アドレス帳やリスト類の補充がやりやすいことと、打合せ&取材メモがスケジュールと一体化できるなどのメリットがあったから。使い始め…

【人生における老化あるいは廊下は走るな】

人は33歳までに音楽的嗜好が固まり、新しい音楽への出会いを止める傾向がある、という研究結果が話題に - amassamass.jp リンク先の記事「人は33歳までに音楽的嗜好が固まり、新しい音楽への出会いを止める」。自分の来し方、音楽遍歴を振り返っても確かにそ…

【第47回衆議院総選挙 個人的始末と雑感】

2014年12月20日 14:23 記 公開 友達 知り合い以外の友達 自分のみ カスタム 親しい友達 コピーライター(フリーランス) すべてのリストを見る... 知り合い 戻る ※タイトルを変更し、少し加筆・修正しました。(18:30) 第47回衆議院総選挙から1週間が経っ…