プログレッシブな日々

混沌こそ我が墓碑銘。快楽の漸進的横滑り。

呟き

『はじまりのゼルダ 最初期音源集 1980-1982』雑感

はじまりのゼルダ 最初期音源集1980-1982 なぜか突然発売されたゼルダ草創期の貴重な音源集。 僕がもっとも好きなゼルダは、ギターのフキエさんとドラムのアコさん加入後の3枚『カルナヴァル』『空色帽子の日』そして個人的には最高傑作の『C‐ROCK WORK』。 …

NETFLIXのオリジナルドキュメンタリー『リマスター:ロバート・ジョンソン』雑感。あるいは私の「27クラブ」

www.youtube.com NETFLIXのオリジナルドキュメンタリー『リマスター:ロバート・ジョンソン』を見た。 ジョンソンに関してはかなり研究も進み、私も伝記やドキュメンタリーに接しているのでこの番組にはそれほど目新しい情報はなかったが、最新の研究成果を…

『The White Album』 Morgan Jamesが素晴らしいぞ!

youtu.be 今日は短めの文章を数こなす仕事だったので、なにかいいBGMはないだろうかと探して見つけたのがこれ。ミュージカル女優でR&B系ヴォーカリストでもあるモーガン・ジェームスによるビートルズ「ホワイト・アルバム」の全曲カバーである。モーガン…

今は亡き釣り人のために。

AMAZING GRACE for Mr.T サクラマス釣りの男性流され死亡 福井市の九頭竜川、1人は救助 | 事件・事故 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE 昨夏、友だちのIさんに紹介された大阪のTさんと言う知り合いの釣り人が、先月、サクラマス解禁で訪れていた九頭竜川…

アイザック・アシモフ『黒後家蜘蛛の会3』を読んだよ。

黒後家蜘蛛の会3【新版】 (創元推理文庫) SF作家であるアイザック・アシモフによる本格ミステリ連作短編の3巻目。特許弁護士、画家、数学者、暗号専門家など多士済々の秘密クラブ「黒後家蜘蛛の会」で繰り広げられる推理ゲームという設定で書かれた連作短編…

ワールドカップと喪失感

われわれサッカーファンは、4年に一度、ワールドカップ大会の歓喜を味わうわけだが、同時に大会の終幕とともに大きな喪失感を味わう羽目になる。2002年日韓大会の時は日本代表が初のベスト16となり、共催国の韓国が3位。そのほか番狂わせがいろいろあって…

フィリップ・ロスが亡くなった。

フィリップ・ロスが亡くなったそうだ。大学でフランス文学を専攻した私だが、2年生ぐらいから同時代の作家ではアメリカ文学のほうが面白いかもと思い始めてアップダイクやピンチョンやヴォネガットやロスなどを読み漁った。『さようならコロンバス』『ポー…

アガサ・クリスティ『パディントン発4時50分』再々再読

パディントン発4時50分 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 先週、僕が好きな『パディントン発4時50分』のテレビドラマが放映されていたので、それほど期待しないで見てみた。放映されたドラマは予想以上に酷いものだった。 この小説の名探偵はミス・マープル…

Love in Vain

お前は岩場の山羊が子を産む時を知っているか。 雌鹿の産みの苦しみを見守ることができるか。 月が満ちるのを数え 産むべき時を知ることができるか。 雌鹿はうずくまって産み子を送り出す。 その子らは強くなり、野で育ち 出て行くと、もう帰ってこない。 (…

ビゼーと悪妻

芸術家に悪妻は付きものだ。 ビゼーも悪妻の持ち主だったらしい。 私は17歳の時より思う所あって古典音楽を聴くのをやめたのだが、「アルルの女」は時折聞いていた。 小学生の時、放送委員をやっていたことがあるのだが、「アルルの女」ばかりかけていたら…

「A Hard Day's Night」関西弁訳

The Beatles - A Hard Day's Night - Official Video しんどかった日の夜、犬ころみたいに働いたわい。 しんどかった日の夜、丸太みたいに眠りたいわい。 そやけど、お前のウチ行って、 お前の仕草をみていたら、 なんかごっつ気分ようなってきた。 おう、一…

あれから23年。

ヒースクリフ! 私よ、キャシーが帰ってきたわ。ああ、とても寒い。この窓から中にいれてちょうだい。 (ケイト・ブッシュ『嵐が丘』拙訳) 私は久しぶり(10年とか15年のスパン)にあった人から「ぜんぜん変わってないねえ」と言われるタイプの人間なの…

忙しいと釣りについて考えたくなる。

忙しいと釣りについて考えたくなる。なぜだろうと思う。夢の中にも釣りが出てくる。釣れなくて苦しい。うんうん唸っていると目が覚めるのだ。 フライフィッシングを始めた頃、何気に洋書(アメリカ)の入門書を買ってみた。ちょうど今みたいな繁忙期に仕事…

葛西善蔵と酒が飲みたい。

先日、むかし部下だった男から電話があった。お互い前後して会社を辞めたので10年以上会っていない。要は、僕と飲みたい、昔迷惑かけたことをいろいろ反省してる…という趣旨なんだが、なぜ今電話してきたかよくわからない。おそらく本人にもわからないのだろ…

丘を越えて 〜『嵐が丘』と前世の記憶

嵐が丘 (新潮文庫) 「エレン、あとどれくらいしたら、わたし、あの丘のてっぺんまで行けるようになる? 丘の向こう側にはなにがあるのかなあ──海?」 「違いますよ、キャシー嬢ちゃん」あたしは答えたものです。「これとおなじような丘が連なっているんです…

「日本も、けさから、違う日本になったのだ」

久しぶりに政治の話をする。 先の衆院選において、何人かの(リベラルな)純文学作家の方々が反アベ政権の立場から発言していて、ことごとく幼稚かつ的外れで呆れた。文学の言葉が現実への影響力を失って久しいが、その自覚がないままに現実を語る言葉の浅薄…

シンプル・マン

まだガキだった頃、ママにこう言われたのさ。 「私の横におすわり。そしてよくお聞き、かわいい坊や。 これから私が言うことをしっかり聞いて、守りさえすれば きっと明るい明日がまっているはずよ。 自分の時間を大切にしなさい。焦ってはダメ。 トラブルは…

Season of the Insects

ファーブルは高齢になると年金による収入がなく生活は極貧であったと言われている。昆虫記ほか科学啓蒙書の売れ行きもさっぱりであった。85歳を超えたファーブルは健康を損なう事や、横になる事が多くなる。そしてヨーロッパ全土にファーブルを救えという運…

ポドルスキの活躍を見て2006年ドイツ・ワールドカップと中田英のことを考えていた

こういう私のざまを「精神の荒廃。」と言う人もいる。が、人の生死には本来、どんな意味も、どんな価値もない。その点では鳥獣虫魚の生死と何変わることはない。ただ、人の生死に意味や価値があるかのような言説が、人の世に行われてきただけだ。従ってこう…

ウルトラセブンと玉川学園

先日仕事で玉川学園を訪れた。創立者自ら鍬を持って山と雑木林を切りひらいたというキャンパスは、最近では話題のテレビドラマ「やすらぎの郷」のロケ地にも使われており、多彩でユニークな造作の校舎と生い茂る雑木林の豊かな緑でちょっと散歩するのも楽し…

現実の上空2mよりの落下。

モンドがどこから来たのか、誰にも言えなかったに違いない。ある日たまたま、誰も気がつかないうちにここ、私たちの町にやって来て、やがて人々は彼のいるのに慣れたのだった。 (J・M・G・ル・クレジオ『モンド』豊崎光一/佐藤領時訳 冒頭部) このように…

夏がくれば思い出す。死について断片的に。

幼い頃は人の手のことをいろいろ知っているものだ。手というものはいつも背の高さあたりにふらふら住んでいるからだ。マドモワゼルは気持ち悪い手をしていた。 (ウラジミール・ナボコフ『ナボコフの1ダース』より「マドモワゼルO」中西秀男訳) 前回の続き…

ビートルズ来日後、妹の死により家族は分解し、ポールの才能が爆発した。

道路でやっちまおうぜ。誰も見てないし。道路の上でやっちまおうよ。 Why Don't We Do It In The Road - Paul McCartney w/ Neil Young @ Desert Trip, Coachella, 10-15-16 昨年はビートルズ来日50周年だった。シェイスタジアムのライブ盤もCD化・映画化さ…

Trouble is my business.

きみが僕のことなんかお構いなしで 僕もきみなんか気にもしてなかったとしたら 僕らはきっと 退屈と苦痛のなかを 千鳥足で歩いて行ったことだろう 時折 雨の降るなか 空を見あげ 僕らのうちで悪いのはどちらだろう などと考えながら・・・・・ 翼のある空飛…

Der Steppenwolf(荒野のおおかみ)

荒野のおおかみ (新潮文庫) 作者: ヘッセ,高橋健二 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1971/03/02 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 13回 この商品を含むブログ (36件) を見る 街がフレッシャーズであふれるこの季節に、若干の屈託とともに思い出す文学作…

卒業式だと言うけれど 何を卒業するのだろう。

熱い心をしばられて 夢は机で削られて 卒業式だと言うけれど 何を卒業するのだろう あーわかってくれとは言わないが そんなに俺が悪いのか ララバイ ララバイ おやすみよ ギザギザハートの子守唄 (チェッカーズ『ギザギザハートの子守唄』作詞:康珍化) 卒…

Memento Mori.

今月が終わる前にどうしてもこの一文を記しておきたかった。 自分の人生のどんなに短い一場面でも、確かに同じ時間を並走していたと思える「人」を失うのは言うまでもないが非常につらい経験だ。好きなミュージシャンや作家、スポーツ選手、俳優などもそこに…

女子にはわからぬヒゲの話。

今週はひたすら原稿を書き、企画をまとめる週ということで、もう3日もヒゲ剃っていない。明日からは外出・出張続きなのできれいさっぱりヒゲを剃り、連日のようにスーツを着ることになるだろう。先日亡くなったキューバのフィデル・カストロは戦闘服とヒゲ面…

「フライ」と「プログレ」

「フライ」と「プログレ」、そして「アラブの春」 僕の趣味は釣りと音楽鑑賞と読書である。 実に面白味のないラインナップだが、釣りでもっぱら楽しんでいるのはフライ・フィッシング(フライ)だし、音楽はロックを中心に幅広く聞くが、特に英国ロック、プ…

類型的な人間 〜11月の呟き

彼もまた、大抵の私たちと同様、罪──果して罪と言えるかどうか分からぬが──を犯すと、一旦は後悔しても、機会が与えられると、再び同じ罪を犯すのだった。気は短かったが、心はやさしく、寛大で、腐敗堕落した時代の人でありながら、人柄は誠実だった。夫と…